春雪舞う残雪の願教寺山

〜 念じ続けたあこがれの山 ヤブメンバーとワカンで挑戦 〜

【日 時】2007年4月14日(土)
【山 域】越美国境 石徹白周辺
【天 候】曇り時々雨〜雪
【メンバー】柳川洞吹氏、山日和氏、矢問氏、兎夢氏、SHIGEKI
【コース】大杉登山口7:55---8:28笠羽橋---10:05尾根取付---11:05県境稜線
     ---11:32願教寺山---11:45鞍部12:57---14:40笠羽橋---15:07登山口



ヤブ5人衆、願教寺本堂に参内



 夜の高速道路は小雨からどしゃ降りとなった。
ヘッドライトの光芒の中を雨に混じってキラキラと光って落ちてくるものがある。
大粒の雨やみぞれでもない。
舞い散った桜の花びらがどこからともなく飛んできて雨に打たれながらもそれらしく落ちてきているのだ。
夜の単独ドライブもまんざらではない。

 石徹白に入る頃には星も見え、大杉登山口での宴会はいやが上にも盛り上がり、第二陣の到着した
1時30分からさらに山、山スキー談義で杯を重ねた。

目覚めはすこぶる早かったが、フロントガラスをたたく雨を見て反射的に二度寝を決め込んだ。
が、朝早くから大杉を見学して来て準備万端の矢問氏にそんな「洞吹気分」は通用するはずもなく雨粒
どころではなくウィンドガラスを叩かれてやっとのことで起き出した。
降ったりやんだりの空模様の中の歩き出しだが、皆、昼前には晴れるだろうと信じ込んでおりモチは高く話も弾むなか、
林道を歩き出した。

 左下の石徹白川本流は雪解け水での増水とその渓相も相まって豪快な流れを見せている。
林道上に残雪はほとんどなくこの流れへの滑落を恐れるような雪上のトラバースはなかった。
しかし、もっと?怖いことが待っていた。
二股の橋を渡った所で渡渉しなければならないのだが、水量多く、雪は繋がってもないしとても
石飛びで行けそうにもない。
 


小雨もよう・・ 「昼には晴れるで〜」元気に出発   石徹白川の渓谷

 
 冬の渡渉のことは、以前のrepでそれなりにイメージしていた。
が、それはあくまで、浅瀬の歩き であって、目の前の現実は
   ・滑りそうで滑ったが最後水深50cm以上の激流の中
さらに最後の一歩は
   ・飛んで飛べないことはないが、岩が滑りそうで・・滑ったらそのまま体ごと持って行かれそうな雪解けの激流が待っている。
   ・仕方なく、流れに足を突っ込んでも安全とは言い難く、飛んで滑ったときと 同様の結果の可能性が大きい。
のような状況。

山日和氏もしばし思案した後に川へ入り、最後の一歩は、片足を膝位まで水流に突っ込んで雪の対岸へ辿り着いた。
 他4名は呆然と見学していて誰も足が出ない。
こんな時は流石大先輩の洞吹氏が第2陣をきり、しかも見事濡らさずに渡りきった。
矢問氏、兎夢氏は、山日和氏と同様片足を水流に突っ込んで渡渉、矢問氏は靴内部に浸水してしまったらしい。
 さて、最後となり、4人とも渡ってるので行かないわけには行かない。
岩の滑りに最大限注意しながら石を渡り、最後の一歩は怖々ながら洞吹氏を真似て飛んで着地した岩に必死でしがみついた。


  泳ぐのはチト早いで〜    2回目、ワカンのまま渡る



 ヤブの出た崖を攀じ登ったら広々とした雪原が続いた。
それなりに雪は締まっているがしばらく歩いてワカン装着。
テントサイトにもってこいの谷横平の山毛欅の雪原、このまま尾根通しで登るのかと思えばさにあらず、今度はワカンのままの渡渉、
岩の滑りに注意しながらだが、なかなかうまい具合に渡れた。

 谷と谷に挟まれた狭い支尾根の締まった雪の上を快適に登る。
薄日が差し背後の初河山が姿を現し、大展望の期待は高まるが、降ったりやんだりの小雨は、みぞれになり、ついには雪となった。

スキーのエッジカバー用に入れておいた靴下がザックにあるのを思い出し、渡渉で靴を濡らした矢問氏に使ってもらった。


自然林の尾根を快適に登る
      


途中から先頭になった兎夢氏はさすがに早い。
後に続く大台4人組はかなり離されて笹のでかけた雪稜で小休止、右側の急斜面へ滑落しないようにボチボチ進み、高さ2m
近い笹藪の尾根芯を乗り越えたら兎夢氏が待っていてくれた。
ここから一頭足で県境尾根、頂上はもうすぐだが、雪の急斜面が続くとのことでワカンを外し坪足となる。
雪はクラストしておらず、皆さんは、アイゼンは装着せずピッケルを持ってのステップ登高、私はどちらも持ってきてないので
ありがたく最後尾をストックで階段を上るように行かせていただいた。



  雪は何とか繋がってます


 さすがは頂上直下、かなりの急斜面でブッシュも出てない、ちょっと大そうだがいわゆる「雪壁」
雪が堅ければアイゼン、ピッケルの世界
強風に舞う雪で視界はないが、雪壁から頭を出すと思ったより広い雪の頂上にたどり着いた。
皆でガッチリ握手、矢問氏が強風にもかかわらず三脚を立てて全員の記念写真を撮影、展望はなかったが感動の願教時山頂上だった。
春山とはいえ、吹雪の頂上、天候回復を待つには寒すぎる。

何回も願教寺参りしている洞吹氏の案内で、少し尾根を下ったところの笹が衝立のように風を遮っている尾根筋でランチとした。
さすがは天候に応じたポイントを押さえておられる。
きょうは、初めて使う「匠の味噌」自宅で小分けした時にいつもの「鳥野菜味噌」と同じ香りを確認して持ってきたのだ。
予想通り、期待にそぐわぬ味噌鍋となった。
しかも、野菜と肉は前夜食べなかった分も持ってきたのでたくさんあり、皆さんに少しづつだが食して貰った。
ほんとうは、前夜泊宴会でもっと大きな鍋でやりたかったが、集合時間が遅かった。


兎夢氏先頭、皆さんのステップを頂く    風よけ笹でランチ



 さて、好天ならもっとゆっくりするのだが、寒くてそうもしていられない。
目の前の広い斜面を滑るように下る。シリセードしている人もいる。
ぽつんぽつんと山毛欅等の立つ適度な斜度の広い斜面、正に、スキーみはもってこいだ。
今からでも板を持ってきて滑りたいくらいだ。

さすが山日和氏は、気持ちよさそうに専用ケツ敷きでシリセードしていたが、現在地を確認していち早くトラバースを指示
誰が見ても絶好のスキーフィールドである疎林の大斜面を横断、支尾根をひとつ乗り越えて目的の尾根に乗った。



あとはしっかり雪のついた自然林の尾根を下るとあっという間に渡渉地点
朝ほどの緊張感はなく無事に渡れた。
笠羽橋に乗ったらもう林道歩きを残すのみ、この期に及んで雲の切れ間から青空が見えてきた。

自分でも忘れる位何年も前からの念願であった 願教寺山 
 「4年前から 登りたい言うてましたがな」 と 山日和氏

今度は、頂上からの大展望と大滑走をと願をかける。

《コースタイムは山日和氏、画像は、同氏、矢問氏のものを拝借しました。》


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